コラム~成蹊ラグビー

11月10日 Wikipedia

2017/11/10(金) 09:05

ぼくのこのコラムにおける題材探しは、日経新聞を読みながら思いつくことやWikipediaの投稿日(○月××日)の出来事から思いつくことを書き連ねているのだが、そんな調子でいつものようにwikipediaで11月10日を眺めていたら、この日は結構色々なことが起こった日であることが判った

忌日としては森繁久彌さん(2009年)、森光子さん(2012年)、高倉健さん(2014年)がこの日に亡くなられていることが判った
いずれも「超」がつく日本を代表する芸能人が同じ日に亡くなられていることに偶然ではない何かを感じたが、やはり人はどうやら同じことを思うようで・・・「11月10日の呪い」と芸能界では言われているそうだ

歴史的な出来事もこの日にあった
『ベルリンの壁崩壊』も1989年のこの日
多くのベルリン市民が壁によじ登りハンマーで壁を叩き壊している様子がTV中継で映し出された光景は今でも忘れることができない
俗に言われていた「東側諸国」の中でも旧ソ連に次ぐ強国東ドイツの崩壊は1991年のソ連崩壊に繋がっていった象徴的な出来事だった

また、こんなことも11月10日だったのかと思い出されることがあった・・・いつものようにラジオの深夜放送を聴きながら本を読んでいたら突然に悲しいクラシック音楽(後で調べたら、チャイコフスキーの「悲愴」と言う曲だった)が流れてきた 
今まで快調にしゃべっていたDJも何も言わずに流したままだったが、しばらくすると、DJではない別の人の声で「いまソ連邦国営モスクワ放送から突然この音楽が流れてきました ソ連で何かが起きたのかもしれません 何が起こったのかは不明です」というアナウンスがあり、そのあとすぐにDJが普段通りに進行をしていったことがあった
何が起こったのかとTVをつけてみたが、テロップで同じことを流しているだけで何もわからなかったが、翌日の新聞の1面にソ連邦の書記長であるブレジネフ氏(1982年)が亡くなったと大きく報じられていた

あの当時のソ連邦書記長と言うと、米国を中心とした西側諸国との「冷たい戦争」を強力に推し進め、どこでもだれでも暗殺してしまう『悪の親玉』的な存在で怖いものは何もなく、今にも世界を2分して核戦争を始めそうな雰囲気を持っていた
そんな人が亡くなったというニュースは世界の一大事な出来事であったが、それを押し隠しながらも何かしらの表現方法として悲しいクラシック音楽を流すようなソ連邦と言う国家体質に衝撃を受けたことを覚えている

当時はTVもアナログ放送(別にアナログと認識していたこともなかった)だけ、当然にインターネットなんかは想像以前の世界であり、現代のように瞬時に世界中に情報が駆け巡ると言う時代ではなかった
それだけに誰もが今以上に色々なことに対して情報感度を広くし、それを追い求め、かつ得た情報に対して鋭く自己分析していたように思う

便利になることはもしかしたら人間自身の退化に繋がっていってしまうのではないかと11月10日のwikipediaから感じてしまった

2017.11.10
SRFC Taro.S