お知らせ

慶應戦観戦記

2009/10/25

10月25日(日)、慶大日吉グランドで行われた関東大学対抗戦、成蹊大学対慶應義塾大学戦は15対59(前半0-33、後半15-26)で成蹊が敗れ、これで対抗戦4連敗となりました。(14:00K.O.)

慶應はキックオフから先制攻撃を仕掛け、開始1分にフォワードがモールを押し込み先制トライ。ゴールも成功してこのまま立て一方的なゲームになるかと思われたが、成蹊も効果的なキックで前進して何度か敵陣に入る込むシーンが見られたが得点には至らなかった。

慶應はスクラムで常にプレッシャーをかけてきており、特にマイボールスクラムからボールを奪われるシーンが度々見られ、成蹊はリズムに乗れなかった。

後半に入ってからは成蹊はオープンに展開するようになってリズムをつかみだし、後半6分、ラックサイドからSH池田が先制トライ。(5-33)このパターンなら点が取れると誰もが感じた。後半25分にはやはりオープンに展開して、WTB三浦がトライ(10-40)

しかし後半残り10分、慶應は立て続けに3トライを奪い、さらに成蹊を突き放す。成蹊も最後まで「あと1本取る!」という姿勢は感じられ、ロスタイムに入った42分、SH池田がサイドをついてトライ。15対59でノーサイドとなった。

セットプレー、特にスクラムでプレッシャーを受けてしまい、反則も目立ったゲームだったが、ノーサイド寸前に成蹊がトライを取れたことは最後まで攻め続けた証拠。また1年生FL三浦豪君のハツラツとしたプレーは印象的であった。今後の活躍に期待したい。

<監督 八木忠則>
前半、敵陣に攻め入り何度もチャンスを掴むが反則・ミスを繰り返しトライを奪えなかったことは大きな反省です。逆に、その反則から地域を挽回され強いモールプレーでトライを奪われる。
この安易なミス・雑なプレーを減らせなければ勝利を掴むことは出来ません。ボールを大事にする意識を高め、しっかりと基本プレーが出来るよう努力をします。
しかし、後半、形を持って3トライできたことは大きな自信となったでしょう。スクラム・モールとともにタックルを徹底練習し全力で残り3試合に挑みます。

毎試合たくさんの応援をいただきありがとうございます。
皆様の応援が学生達には大きな力となっています。今後とも応援よろしくお願い申し上げます。

<主将 池田元>
慶應大学との試合はテーマを「タックル」として挑みました。明治戦では個人のタックルが甘かったので、このテーマにしました。
しかし、試合開始早々にトライを取られトータル9トライも許してしまい、まだまだタックルの甘さが出てしまいました。ただ後半には成蹊らしいアタックで3トライを奪うことができ、攻撃の面では成長が実感出来たと思います。
また、今回は怪我人等により普段試合に出ていない選手に出るチャンスがあり、そのチャンスを生かし活躍した選手も多く、層が厚くなったことを感じることができ嬉しく思います。
次の帝京戦までに慶應戦で出た反省を克服出来るよう部員一丸となって頑張りたいと思います。
今後とも応援の程よろしくお願いします。


<副将 三雲淳>
慶應戦では、『タックル』をテーマに行いました。 今回チーム事情によりフルバックをやっていましたが、後ろから見ていて接点のところで受け身になってしまうシーンが多々見られました。今後の課題です。 しかしこの試合3トライをとることができ、成蹊にとっては今後の自信につながる試合になりました。
残りの試合ディフェンスを強化し、勝利できるよう頑張ります。


<副将 福島傑>
いよいよ対抗戦の後半に突入し、シーズンも残り1ヶ月半となりました。FWは明治戦からの3週間セットプレーの見
直しに重点を置いてきました。しかしその成果を試したい慶応大学戦ではラインアウトは所々評価できる所があったものの、スクラムで圧倒されてしまいました。モールに関しては押したい方向へのベクトル意識をより高め、最後までトライを取りきれるモールを作り上げたいと思っています。スクラムを中心に試合で出た課題を克服し、次の帝京戦につなげたいと思います。

<OB観戦記>

10月25日(土)曇り

ラグビーをするのに相応しい天気だと思ったのは私だけであっただろうか?
その絶好とも言えるのラグビー日和に、ある意味ラグビーの聖地である慶応日吉グランドに久しぶりに成蹊の赤黒ジャージが出現した。

昔の土のグランドを想像している方も多数いらっしゃるのではないだろうか・・・。雨の日は両チームの選手達が見分けもつかなくなるくらいに泥んこになり、ハーフタイムではジャージ交換を余儀なくされていた姿が懐かしい。

多くの成蹊ラガーが彼らに勝つことを夢見てこの地で挑み、破れてしまっているのであるが、『慶応』という響きは成蹊ラガーの心を熱くさせる。そんな我々の気持ちを察してくれているのか社会人となった今では、当時の慶応の連中との会話が一番に弾む。ラグビーを通した素晴らしい仲間である。

今の日吉グランドは目にも鮮やかな人工芝のグランドである。簡易ではあるが立派なスタンドも設備され、手書きの黒板であったスコアボードも立派なパネル式になっていた。

以前であればその後に練習が控えていたぼろぼろのジャージを身にまとった試合に出場しない慶応ラガーがグランドを取り囲んでいたものであったが、今はブレザー姿で選手達を見守り声援を送る。

皆がマスクをしているのはここでもインフルエンザが猛威を振るっている証なのであろう。

成蹊高校出身の金本君もインフルエンザを患いゲームに出場していないことが残念であった。彼とともに花園に出場したメンバー達も残念な気持ちではなかったのではないだろうか?

付属校出身者同士が敵となり戦うことに違和感を覚えるのはオールド成蹊ラガーの共通した気持ち・・・できることならば付属校の選手達が皆で大学に進学してきて、早稲田や慶応を倒して欲しいと言うすべてのOBの夢であり願望である。

さて、ゲームは前半にすでに慶応のセーフティリード圏内に入ってしまったので非常に大味なゲームになってしまったが、初スタメンの7番三浦君や今シーズン初赤黒の14番和田君が溌剌としたプレーを見せてくれたのはこれからに明るい材料である。

終了間際に池田主将が飛び込んであげたトライは最後まであきらめないチーム全体の気持ちの表れであり、部員がこの姿に発奮しない訳はないと感じる素晴らしいトライであった。

次戦は強豪校である帝京大との戦いが控えているが、チームが一丸となり全力で戦いを挑み、一泡吹かせることを期待している。