コラム~成蹊ラグビー

TrumpのKing

2019/01/28(月) 12:58

今一般的に・・・Trump(トランプ)と言うと世界中を混乱に陥れている米国大統領の事を想像される方も多数いると思われますが、今日のテーマであるTrumpはCardsGameで使うトランプのこと
海外でトランプをしようとしてホテルフロントで借りようと思ったり、どこかで購入しようと思って「Trump please」と言っても理解を得ることはできず、PlayingCards,もしくは単純にCardsと言わないと自分の思うものは出てこない

日本でカードゲームがトランプと言われるようになったのは、それをしている外国人が盛んにトランプ、トランプと言いながらプレーをしているのを聞きつけたことが「トランプ」と言う言葉が広まった理由と言われています
意味は切り札と言う意味らしい

元々の語源は「Triumph(トライアンフ)」=「勝利」からきており、女性の下着で有名な「Triumph(トリンプ)」は日本で覚えてもらいやすいように読み方を変えた一種の当て字みたいなものです

そんなトランプカードにある4枚の「KingCard」にはそれぞれモデルとなる偉大な王様がいることをご存知でしょうか
①スペード♠のキング
唯一右を向いているこの王様はダビデ王(紀元前1040年~紀元前961年)であり、旧約聖書に登場する古代イスラエルの王様
カードに描かれている剣はゴオリアテを倒した際に使った剣を表しておりゴリアテの剣と言われています
②クラブ♣のキング
このモデルはアレキサンダー大王(紀元前356~紀元前323年)であり、マケドニアの王様としてギリシャを征服した後は世界統一を目指した王様
かの有名なアリストテレスが家庭教師であり、知と勇を兼ね備えた王様として評されています
③ダイヤ♦のキング
このモデルはジュリアス・シーザー(紀元前100~紀元前44年)であり、4人のキングの内、唯一顔が横を向いており、描かれている武器も唯一斧です
この斧は「ファスケス」と呼ばれ、執政者の権威の象徴とされており、このファスケスを語源として派生したイタリア語に「ファッショ」があり、「ファシスト党」や「ファシズム」と語源の広がりを見せています
④ハート♥のキング
このモデルはカール大帝(742年~814年)であり、現在のヨーロッパの国々の原型となったフランク王国を統治をした王様で「ヨーロッパの父」と呼ばれているそうです
描かれている絵の特徴としては唯一口ひげをたくわえていないことですが、これはカール大帝に口髭がなかったのではなく、当時の絵柄は版画で作られており、原版を作る際にのみを誤って滑らせてしまい口ひげの部分をそり落としてしまったからだと言われています

と・・・取り留めのないことを書き連ねましたが、普段何気なく見ている物や事、使っている言葉には各々しっかりとした意味があるのだということをカール大帝の命日である本日1月28日に改めて気づかされました

2019.128
SRFC Taro.S