コラム~成蹊ラグビー

年度末

2018/03/30(金) 14:45

我々が思い浮かべる年度末は明日(3/31)であり、これは日本独自のものとして一般的には会計年度や学校年度のことを指すが、他にも○○年度と言うのがあり、これらの年度末は必ずしも3月末ではない
たとえば、イモ年度(9月開始)、米穀年度(10月開始)、羊毛年度(7月開始)、醸造年度(7月開始)等々その取り扱われる製品や加工品によって年度は違うようだ

ちなみにアメリカの会計年度は10月、学校年度は9月であり、中国の会計年度は1月、学校年度は9月である

我が国の会計年度が3月末とされているのは、昭和22年施行の財政法に基づいているが、1886年(明治19年)からすでに会計年度の始まりは4月となっていた
明治の財政史によると1869年(明治2年)に会計年度の概念が出来上がり、当初は10月開始だったが、何度か開始月の変遷があり、1886年に現在も続く会計年度となったようである 
その理由は、1番税収の多い時期を検討した結果が4月始まりが一番有効であったからだと言われている

今、その存在が見直されている田中角栄氏が自民党の政調会長時代(1962年)に会計年度を暦年、つまり1月始まりとする議論を始めたが、当時の大蔵省(現 財務省)に完全に否定されて実現しなかったということもあったらしい

そんな会計年度のことに想いを馳せていたら、日本人は1年になんと2回も心機一転の気持ちで迎えることができる都合の良いチャンスを有している民族であることに気が付いた

当然、『1年の計は元旦にあり!』と意気込みながらも、卒業、進級や入学、入社など自身の立場が一転して新しいものとなる4月には元日に思い浮かべた決意とはまた別の決意に満ち溢れることであろう

自分を振り返っても元旦の想定とは若干違う状況になっていたりするので、この機会に修正をしなければならないと思っている

2018.3.30
SRFC Taro.S