コラム~成蹊ラグビー

初任給

2017/04/25(火) 10:49

おそらく、今日でこの4月から新社会人になったラグビー部の大半の卒業生には初任給が支払われていると思う

 

この初任給は、学校等を卒業し正規雇用された人が最初に受取る給与のことで、それまで(大半の者が)家族の庇護の下、学生生活を送っていたところに自立と自活をするようになる第1歩であり、とても感慨深くもあり心に残る通過儀礼になるのではないかと思っている

 

ぼくも初任給の日のことはいまでも鮮明に覚えている

 

入社(銀行員だったので入行というが)してまだほとんど何もしていない20日目に作ったばかりの新規口座に15万円ほど振り込みがあり、しかも初月なので税金等も何も引かれておらずそっくりそのままの金額が口座にあった

 

研修を通じて仲良くなった同期数名と飲みに行き、自分が稼いだお金で割り勘だけど初めて支払いをしたことで「自分も大人になったなぁ」なんて実感を味わっていた

 

母親にも母の日が近いこともあり何かプレゼントをしたと思うが残念ながら何を渡したのか覚えていない、本人も覚えていないそうなので大したものを贈っていなかったと思う

 

余談だが・・・当時の銀行には給与振込専用口座があり、しかも金利は6.0%もあったので使わないでおいておいた方が良かったのだが、上限が200万円までと定められていたし、バブル崩壊後銀行経営も怪しくなり1990年代後半に大半の都市銀行に公的資金が注入された際に、そんな高金利の預金口座の存在がこの世にあること自体が世間から叩かれたので廃止となってしまった

 

 

初任給 それは多額であれば多額なほど良いと考える人がいてもおかしくはないと思うし、誇らしい気持ちになるかもしれないけど、実はそんな下らないことはどうでも良くて、それより大切なのはその時に自分が素直にどう思ったのかをしっかりと覚えていることだと思う

 

これからどんな人生を歩んでいくかはわからないけれど、初任給の日は人生で最初で最後の通貨儀礼だと思うのでその時に自分が何をしたのか、何に遣ったのかをはっきりと覚えているような素晴らしい日であって欲しいと思っている

 

そんな成蹊ラグビー部の卒業生でいて欲しいと願っている

 

 

2017.4.25

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