成蹊学園

 成蹊大学は、昭和24年(1949)、現在の学校法人成蹊学園によって開設された政治経済学部にはじまり、その後、経済学部、工学部、 文学部、法学部の4学部を開設して現在に至り、またその間、それぞれの学部、学科を基礎として大学院研究科を開設してきた。 成蹊学園は、明治39年(1906)、中村春二が設立した私塾成蹊園よりはじまるが、その創設理念である個性尊重の人格教育、 そのための少数教育は、今日の大学においても歴史的伝統の基盤として継承されてきた。

 しかし、この理念の、高等教育における 展開については、大正14年(1925)、岩崎小弥太の主導により創設された旧制7年制高校である成蹊高等学校の教育理念について 見るべきであろう。イギリスのパブリックスクールをモデルとした自由闊達な学風、教員と学生との人格的接触を可能とさせる 少数教育、課外活動への配慮など、成蹊学園における、高等教育レベルにおける伝統的理念の更新がそこに新たに展開されたのである。

 本大学における教育理念はこのような自由闊達な学風の継承を基軸とするものである。 人類史的レベルにおける転換期が指摘される今日、高等教育に求められる社会的要請と、成蹊教育の培った歴史を基盤とする教育理念 との結合の実現をいかなる形態、様相において具現するかの問題は本大学の現代的課題である。豊かな感性と専門教育によって培われた グローバルなレベルを含む広い視野での判断力、柔軟な発想を可能とさせる批判的想像力、などを中核とした自立した市民の育成が本学 の目的である。

 また、現在設けられている五つの大学院研究科においては、外国人留学生の受入れも増大し、それぞれの専門分野における尖端的業績の 蓄積のための諸条件を整備して、専門研究者の養成に格段の努力を傾注しつつある。