コラム~成蹊ラグビー

雅号のこと

2018/05/10(木) 13:12

NHKの大河ドラマ「せごどん」を毎週楽しみにして観ている
西郷隆盛の終生を描いており、波瀾万丈ながらも産まれるべくして産まれ活躍するべくして活躍した運命の人物だったなぁと感じている
その雅号は『南洲』
奄美大島に流刑となり、南の島を南洲ということよりその雅号を用いるようになったと言われています

さて、この「雅号」を使う風習は中国から伝わったもので、本来は自らが勝手に名乗るものですが、習い事の師匠などから一字をもらうようなこともあるそうです
雅号は、明治時代に戸籍が整い本名以外の名前を持つことが禁止されたことに知識人が反発したことにより流行しましたが、しばらくするとおよそ知識人とは言えない輩(商人や軍人)までもが雅号を使うようになったので、逆に知識人の中では廃れていったようです

皆が良く知る人物の中でもこの雅号が一般的となり、本名が出てくると誰だかわからない人物もいます
たとえば、吉田寅次郎矩方や勝安房守義邦、夏目金之助や森林太郎などは、吉田松陰、勝海舟、夏目漱石、森鴎外のことであり、本名よりも雅号での方が有名になっています

僕も子供の頃、当時流行したポプラ社の「怪人20面相」シリーズ」の小説を友人たちと回し読みする会を作り、それぞれが自分の別名を持って感想文などを書いて発表するようなことをしていたことがあり、その時の僕の別名(雅号)は『江戸川小五郎』としていた
今思い出すとあまりにも安易な発想だが、江戸川乱歩と明智小五郎を掛け合わしたものであり赤面するばかりである

2018.5.11
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