コラム~成蹊ラグビー

大相撲の騒動に思うこと

2017/12/01(金) 15:20

日馬富士が引退をした 
個人的には当然という考えを有しているし、貴乃花親方を悪者扱いしようとしている大相撲協会とマスコミにも違和感を感じる

そもそも大相撲があたかも国技であるかのように報道されているが、以前にこのコラムの中で述べたように日本には国技と言う規定はないので、当然のことながら”相撲”は国技ではない ましてや大相撲はプロの興業なので国技にはなりえない 過去の事件等を考えると今回の事件により「公益財団法人」としての資格でさえ剥奪されるべきだと思っている

昔から運動部気質(体育会気質)と言うのがあって、僕らの時代はそれが当たり前のようなことが確かにあった
僕自身も大学1年生の春合宿中に先輩から理不尽なことで殴られ、悔しくてトイレに入って水を流しながら泣いたことを思い出す 
当時の運動部では1年生は奴隷で4年生は天皇と言ことが平気でまかり通っていた時代であり、なんでもかんでも集団で責任を取らされ、練習後にEndllesで走らされる”しぼり(悪阻祖練習 おそそれん)”があった
まぁ・・あのことが同級生としての連帯感が生まれるきっかけとなったことは否定しないし、いまでは良い思い出となり忘年会で必ず話題となったりはしているが・・・でも殴ってきた先輩のことはいまでも覚えているし好きではない・・・

そんな風潮も今から20年くらい前から運動部でも廃れてきていた
そんなことをしていたらまず部員は入ってこないし、それが強さと密接につながらないことが周知のこととなってきたからだろう
つまり根性論では通用しない時代に一般的な運動部の世界ではなってきているのだ

にもかかわらず大相撲の世界は旧態然としたままだった 
何年か前に弟子を”かわいがり”過ぎて死者まで出してしまったにもかかわらずである

今回、貴乃花親方の言動が大相撲の世界では受け入れられない「変わり者」として取扱われ、世論を巧みに味方に引き寄せようと(大相撲協会やマスコミは)しているが、親方通しの話し合いで片を付けようとしている姿勢は、まるで反社会的勢力の話のつけ方と同じであり、それこそ世間の常識とはかけ離れたところにあると思っている

大相撲を国技としてどうしても名乗りたいのであれば、コンプライアンスの観点とガバナンスを利かせるという意味からも協会内部の人員構成の大半を外部の有識者で締めるような形にしないとあの体質は永遠に変わらないような気がしてならない

そういうことを考えながら、改めて成蹊ラグビー部をみてみると4年生が率先して練習器具等の準備をしたり後片付けをしている姿は、時代の流れとは言え素晴らしい姿だと思ってる

2017.12.1
SRFC Taro.S