コラム~成蹊ラグビー

今日は国際識字デー

2017/09/08(金) 09:05

『国際識字デー(Internatinal Literacy Day)』 1965年11月17日にUNESCOにより公式に宣言され、毎年9月8日をその日としている

『UNESCO』の正式名称は(英記)United Nations Educatinal、Scientific and Cultural Organaization 国際連合教育科学文化機関と日本語では表現され、その言葉の通り教育、科学、文化の発展と推進を目的とした専門機関である 本部はパリ

設立理念は、「教育や文化の振興を通じて、戦争の悲劇を繰り返さない」であり、その重点項目に「万人のための基礎教育」、「文化の多様性の保護及び文明間の対話の促進」を定めている

この重点項目の実現に向けて「識字率の向上」を重要課題として位置付けており、様々な識字率向上計画を推進している

識字は、我々は国語の授業の中で「読み書き」として習っている 
読むとは文字に書かれた言語の一字一字を正しく発音して理解(読解)できることであり、書くとは文字を言語に合わせて正しく筆記することである
文字を読み書きできないことを「非識字」、または「文盲」と言い、このことは本人もしくは国や地域の発展の不利益につながると考えられている
最近、「文盲」については視覚障害者への差別発言として採られてしまうことがあるので公式の場では使われなくなっているようだ・・・その昔は「識字率が低い」と言うよりも「文盲率が高い」と言う方が一般的だったような気がする

識字率は、15歳以上の人口を対象に母語における日常生活の読み書きができることを定義としているので、母語と公用語が異なる場合(国内の公用語が2言語以上ある場合)や移民が多い国ほど識字率が低くなる傾向がある
たとえば、アメリカ合衆国は識字率は99.7%であるが、英語だけに限ると50%未満となってしまうこともあり識字率を国際的に比較することはなかなか困難なようである

我が国の識字率は99.8%であり、これはエストニアと並び加盟国中トップであるが、これは江戸時代の「寺子屋」から始まっている教育のたまものであると言われている

最近はPCやスマホの普及で自動変換される文字をそのまま使っていることが多くなり、正しい文字で文章を作成しているかどうかも確認せずにそのまま利用していることが多いので、文字を書くということに関してはその識字率は下がっているのではないかと思う

UNESCOの理念に基づき世界平和を望むのであれば、我々は正しい「日本語」を学びなおし、使えるようにしていかなくてはならないだろう

 2017.9.8
SRFC Taro.S