コラム~成蹊ラグビー

今日から9月

2017/09/01(金) 09:00

『今日から○月』という表現で・・今日から9月という表現ほどよく使われ、かつ、しっくりと来る月はないと思う
いやいや12月じゃないの?という意見もあると思うけど、12月の場合は大抵「今日から師走」という表現の方が多いので、何月としては9月の方が圧倒的だと思っている

9月は暑い夏が終わり過ごしやすくなる季節への変わり目であり、またお米の収穫期を迎えることもあり、我々日本人の行動パターンの切り替え時となるので、より印象付けられているのではないかと思っている

9月は「長月」とも言われていて、これは夜長月が変じたものだと言われている 
古来、旧暦における月の呼び方はそれぞれに意味があって趣がある
たとえば、2月は如月(きさらぎ)と言うが、これは厳寒により衣を更に重ねて着る つまり衣更着(きぬさらぎ)が由来と言われているし、5月は皐月(さつき)と言われ、これは田植えをする月 つまり早苗月(さなえつき)が短くなったと言われている
このように旧暦の呼び方は日本古来から伝わっている現象からそれに相応しいものに由来つけられているのでなんとなく風情を感じる

転じて英語表示では・・9月はご存じSeptemberであるが、これはラテン語の意味としては7番目というseptemからきている 
しかしながら当然に9月は7番目ではないのでおかしいと思われるだろう そこで調べてみると紀元前ローマでは年の始まりは3月からであったらしく、そうなると7番目はseptemなので何も違和感はないが、紀元前713年にそれまで農閑期に不要であった1月と2月を加えることとなり、その際に9番目の月となった元来7番目の月名が変更されることなく今まで使われているからだという
このようにこの時のまま変更されることなく使われているのは10月October、11月November、12月Decemberである 
Octoは8番目、Novemは9番目、Decemは10番目 それぞれが紀元前713年に2つずらされたままである 
※海洋生物の足が8本あるタコがOctopusと言うのはこのOctoからきているとのこと
ちなみに7月Julyはローマ皇帝ジュリアス・シーザー、8月Augustもローマ皇帝アウグストゥスがその由来である

こう考えると古代ローマが支配していた地域で使われている月名には風情は感じられないが合理的と言えば合理的である

やはり、我々日本人がどちらかというと風情を大切にして物事の判断に感情移入するところがあるが、ヨーロッパの人々はなんとなく裁けていて基本的に何事にもドライに対処するように見えるのはこういうところにも表れているのではないかと・・・あくまでも個人的な見解ではあるが思っている

2017.9.1
SRFC Taro.S