コラム~成蹊ラグビー

ラグビー考察

2017/06/09(金) 11:10

ラグビーの観客動員数が年々減少傾向にあるという

全国的に高校大学のプレーヤー自体が減少していること、ルールなどが分かりづらくて競技経験者でないと観戦に適さないということ、かつてのラグビー人気を牽引してきた大学ラグビーの雄である早慶明の低迷していることなどがその要因であると思うが、その根本的な原因について個人的な見解をかなりの極論で展開してみたい

同じ球技でありながらサッカーとラグビーの絶対的な違いは得点のカウント方法だ サッカーは1ゴール1点であるが、ラグビーは1ゴールが5点~7点となる この現象により大量得点差もサッカーは5点の場合、ラグビーでは最大で35点にもなる 

0対5の試合と0対35の試合では明らかに見た目の「接戦感」が違うと思う

つまり、ラグビーの場合番狂わせが少ないスポーツと言われているので実力の差が点差に表れると見た目ですごいことになる

仮に100点ゲームとなるとやっている方も辛いが応援している方はなおさら辛いし、結果だけしか見てない人になるとおそらくやらない方が良かったのではないの?と思っているはずである

そこでラグビーが発祥した初期のルールに戻すことを提案したい

『TRY』は誰もが知っているラグビーの得点に関する言葉であるが、その昔はトライしただけでは得点は与えられず、その後に蹴るゴールキックに挑戦する権利を得るための手段がインゴールにグラウンディングすることであり、キックに挑戦する、つまりそれがトライと呼ばれることになったと習ったことがある

トライの得点にも変遷があった
1948以前は0点、1948-1970:3点、1971-1992:4点、1993以降は5点

トライ後のゴールキックがコンバージョンキック(conversion)と言われているのも、トライ後に追加点に変換できる(convert
)ことが由来である

余談だが、その昔「Convert」というボールがあり、「ウシトラ」という会社が作っていたボールで工場が大阪にあったので主に関西方面の高校では主流で使われていた記憶がある 当時の成蹊大学ラグビー部もこのコンバート製のボールを使っていたことがあったが、普通のボール(当時はセプターが主流)よりも少し縦長で扱い辛くて個人的には嫌いなボールであった

話が逸れてしまったが・・・

トライの得点が増えるにつれて当然のことながら大量得点差のゲームの数も増えてきた

これではやっている人も面白くないと思いながら戦っているだろうし、例えばその選手の弟君などが応援観戦に来ていたりしたら、絶対にラグビーなんてやりたくないと思うはずだ

競技人口を減らさないことが観客動員にもつながるはずなのでやっている人も応援している人もその関係者全員がみじめな思いをしなくて済むように得点差を極力少なくすることで接戦感が醸成され、しいては「面白いスポーツだ」と思われるのではないかと思っている


まぁ本当はトライされないようにしっかりとタックルすれば良いと本音では思っています

2017.6.9
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