コラム~成蹊ラグビー

米国 パリ協定から離脱

2017/06/02(金) 14:20

トランプ大統領が『パリ協定』から離脱することを発表した

パリ協定とは2015年12月12日『第21回気候変動枠組条約締結国会議(COP21)』によって気候変動に関して世界中で協力して温室効果ガスの削減をすること合意したものである

京都議定書(1997年)以来の国際的枠組みであり、加盟国が196か国にもわたる歴史的な協定であった

本日の発表はトランプ大統領が『America First』政策を最優先させることを宣言したことに等しいと言える

現在、地球温暖化の原因となっている二酸化炭素の排出量の47%を占めるインド、中国、アメリカ合衆国のうちの1つの国がパリ協定から離脱することを宣言したとなると、この協定自体有名無実化することは否めない

地球温暖化について環境省のHPから調べてみると、現在の地球の平均気温は14度前後であり、もしも大気中に水蒸気やCO2,メタンなど温室効果ガスがなければ、その気温はマイナス19度くらいなるとのこと

よって、温室効果ガスを排出することはすべてが’悪’なのではなく、世界中の国が協力して温室効果ガス排出をコントロールしましょうというのが協定の基本的な考え方なのだ

欧米諸国や日本など他国よりも先に工業の発展に伴い経済発展を遂げた国は率先して温室効果ガスの排出量は減らすべきであり、インドや中国など新興国が排出量削減を渋るのは理解できるが米国のように自国の利益ばかりを優先させる姿勢はいかがなものかと思ってしまう

かつて米国は1823年にモンロー教書(モンロー宣言)として、表向きは欧州各国が植民地政策を取ることに関しての相互不干渉を宣言したが、その裏にはロシアのアラスカ(当時はロシア領)からの南下政策を阻止するためのものだったと言われている

こう考えるとトランプ大統領のパリ協定離脱にも何か裏があるのかもしれない

2017.6.2
SRFC
Taro.s