コラム~成蹊ラグビー

ラグビーW杯

2017/05/23(火) 15:10

2019年日本での開催が決定しているラグビーW杯の第1回大会は1987年の今日(5/22)にオーストラリアとニュージーランドの2か国共催で開催された

この大会は地区予選がなく、開催国の他にはIRB主要国(イングランド、アイルランド、スコットランド、ウェールズ、フランス)の5か国の他にアルゼンチン、フィジー、イタリア、カナダ、ルーマニア、トンガ、ジンバブエ、米国、そして日本の14か国が招待され、合計16か国で行われた

南アフリカ共和国はアパルトヘイト政策のため招待されず、第2回も出場できなかったので南アがW杯に出場できたのは第3回大会からである

日本は宮地監督、林主将のもとで予選リーグ米国、イングランド、オーストラリアと対戦、当初予想では米国には勝利を収め、オーストラリアには勝てないもののイングランドには勝つ可能性もあると判断されていたが、蓋を開けてみたら3戦全敗 それまで親善試合でしか戦ってきていなかった世界中の強豪国との力の差を感じさせられた大会であった

決勝はニュージーラドvsフランスとなり、NZがフランスを29-9で破り初代王者になった

ラグビーもW杯が開催されたことをきっかけにプロ化の波が押し寄せ、1995年IRB理事会により「アマチュア規定」が撤廃され、1996年トライネーションズ、スーパー12への発展へとつながっていった

日本ラグビーの「接近、展開、連続」という戦術を身体の小さい日本人が巨体の外国人といかに互角に戦うかを常に考えていた大西鉄之助氏は、その昔TVのインタビューでラグビーにおけるアマチュアリズムについて語っていたことがあった

インタビュアーに「なぜ、ラグビーはアマチュアリズムを頑なに守るのですか」という質問に対して、大西氏は「君は自分が生活に困ったときに愛妻を淫売に出すか? 出さないだろ・・・ラグビーのアマチュアリズムとは自分にとって大切なものを金銭価値に変えないことだよ」という内容だった

もう40年以上前の話だし、現在の流れとは真逆であるけれど・・・今の大学ラグビーに限って言えばこの大西氏の話を真摯に受け止めてもう少し学生スポーツとしてのラグビーの在り方を考えていくべきだと最近とみに感じている

2017.5.22
SRFC
Taro.S