コラム~成蹊ラグビー

フランス新大統領誕生

2017/05/09(火) 10:05

フランスに新大統領が誕生した
その名はエマニュエル・マクロン氏 39歳
パリ政治学院とENA(仏国立行政学院)卒業のバリバリのエリートである

1789年のバスティーユ牢獄襲撃など象徴的な事件が起き、アンシャン・レジームが崩壊したフランス革命後の混乱期に彗星のごとく出現したナポレオン1世が、第1帝政を開いたのが1804年であり当時35歳だったことを考えると、フランス国民にとって年齢的な経験はあまり重要ではないのかもしれない

多発しているテロへの嫌悪感、流入移民の激増や経済的な閉塞感を打破して欲しいと願う感情よりも、安定感というか保守的な道を選んだことに対して国民気質からすると意外に感じるかもしれないけれど、農業大国であるフランスが現行のEU運営上においては恩恵を被っていることが多いことを知っている国民はさすがに実利を選んだとも言える

イギリスがEUを離脱せず、またアメリカ合衆国にトランプ大統領が出現しなかったら極右のルペン女史がもしかしたら選ばれていたかもしれないが、世界を牽引する国々での国家的投票で大方の予想を裏切る結果が出たことに対して、3度目でようやくとアレルギー反応が出たと感じている

日本人にとってフランスは、花の都パリを中心に芸術と文化の国であり、ワインやフレンチに代表される美食の国であり近年では和食にも理解を示してくれる国として年配者を中心に憧れの存在である

今まではそんな表面的なことしか感じていなかったフランスに対して、マクロン氏がどのような政策を押し進め、また日本に対してどのようなうな感情をもって接しようとしてくるのかをもう少し具体的に感じながら見ていきたいと思っている


2017.5.9
SRFC Taro.S