コラム~成蹊ラグビー

桜前線

2017/03/24(金) 17:02

『前線(weather front)』というのは気象観測用語であり寒気と暖気が接触して発生した面が地上と交わることで、この『桜前線』は1967年ごろからマスコミが使い始めた造語で全国の開花予想日を天気図の等圧線に似たような曲線で表現したものだ

先日(3/21)東京で桜の開花宣言があり、これは平年よりも5日早く、昨年と同日である

開花宣言にはそれを予測するための標準木が全国に定められており、東京のそれは靖國神社内にある

観測対象の標準木は、沖縄地方は「カンヒザクラ」、本州は「ソメイヨシノ」、北海道は「エゾヤマザクラ」、又は「チシマザクラ」とされており、それを全国の観測員が調査し、標準木の桜の花びらが5~6輪咲いた状態で開花宣言となるらしい


それにしても我々日本人は『桜』が大好きである

平安時代の国風文化の影響により、桜は花の代名詞となり特別な位置を占めるようになったが国花ではない(ちなみに菊でもない・・菊は皇室の象徴花) そもそも日本には国花が(法定上)ないそうだ

それでも、桜は多くの公的機関でシンボル化されている 

100円硬貨にも刻印されているし、自衛隊の徽章にも使われている 

ラグビー日本代表のエンブレムも桜であるし、成蹊学園のラグビー祭も時期はかなり違うのに『桜祭』となぜか呼ばれている


観桜会(花見の宴)は春の風物詩であり、この時期になると仕事よりも一生懸命になる人が続出する 僕も若いころ会社の花見会の場所取りに駆り出されたし、出遅れたときには場所を確保してくれる怪しい人に頼んだりした覚えもある 

清濁併せのんでも良い雰囲気をこの花見が作り出しているのかもしれない

桜は日本人の精神的支柱の役割を果たしていると思うが、その散り際の潔さが日本人の美徳としている精神構造と合うのだろう 

戦時中はその散り際と重ね合わせたかのように悲しくも兵器の名前にも使われていたこともあるが、戦後はアメリカ合衆国の首都ワシントンのポトマック河畔の桜並木のように両国の和平友好のために贈呈されたこともあり、今では『桜』は平和の象徴となっているようだ

日本の桜がこれからも世界中の国々で咲き誇り、日本国が平和を愛する国であることを象徴する存在となっていくことを願っている


Ps
大変恐縮ですが、来週再来週は期末期初週間ということもありコラムをお休みさせて頂きます


2017.3.24
SRFC
Taro.S