コラム~成蹊ラグビー

入替戦

2016/12/13(火) 16:00

後半39分からモールを組み続け、ロスタイムに入った最後のワンプレー、ここで笛が鳴ったらノーサイドギリギリの44分にNO8清水拳がグランディングし逆転に成功した

精神的な状態を考えたらこんなことは言えないが・・・比較的イージーなGKを平丸主将が決めた瞬間にノーサイド

こんな劇的なことが起きるのかと暫く呆然としてしまった

後半30分 4点差に迫り勢いに乗りかけたのにマイボールスクラムを立教に渾身の一撃で押し込まれ、奪われたまま上手に攻め込まれ右隅にトライを奪れ9点差 相手は前半から熊谷の風をパーフェクトの読み切りきり、綺麗な円弧を描けるキッカーなので11点差を覚悟した

風を読み過ぎたのかボールは珍しく右に逸れていきなんとか9点差のままで済んだ 相手のミスを喜ぶのはスポーツマンらしくないとは思いつつラッキーと心の中で成蹊を応援してくれている神様たちに感謝をしていた

時間はまだあるのに慌てだす成蹊 タックルも決まらずゴール前に攻め込まれ、たまらず不用意な反則を犯し、絶体絶命のゴール前ラインアウトの機会を与えてしまう 

なんであんなところに寝てるんだすぐに起き上れ!!選手の背番号を見ながら怒りがふつふつと湧いてくる


立教のスローワーは交代で入ってきた選手 熊谷の風に慣れていなかったのか痛恨のノットストレート ホッと胸をなでおろす

これが大きな攻守交代の転機になったと思うのだが・・・その後の展開は興奮しすぎてあんまりというかほとんど覚えていない

途中9点差が再び4点差に戻したところは誰が何をしたのか、そしてどうなって誰がトライをしたのか全然覚えていない

気が付いたら、敵陣ゴール前で立教がノットストレートをした場面になっていた

スクラムを組み、モールに持ち込み、相手の反則 そしてまたモールを組んだ 既に時計はロスタイム 何度もぐちゃぐちゃな状態になりながらも44分に清水レフリーの右手が高々とあがりトライを宣言

天にこぶしを突き上げ抱き合う成蹊、崩れ込む立教 まさに天国と地獄


正直 学生を信じなければならない僕でさえ9点差となった時点で諦めていた

学生が地面に突っ伏して泣きながらいつまでも動かない姿はもう見たくないと思っていたはずなのに、あの展開からまさかの逆転勝ちを収めてくれるなんて考えられなかった

試合中不甲斐ないプレーや抜かれまくっていたタックルに興奮して凄まじい怒声を上げていたはずなので、それらを謝らなくてはならないね

『勝てば官軍』

『終わりよければすべて良し』

日本には色々なことを一瞬にして水に流すことができる素晴らしい言葉がある それらの言葉の力を借りて今年を締めくくれれば良いと思っている


4年生たちは17日の神戸での甲南大学との定期戦を最後に大学ラグビーの公式戦が全て終わる


有終の美を飾れる様な素晴らしいラグビーを4年生全員で見せてほしい

2016.12.13
SRFC
GM Taro.S